便利な携帯はGPSの役目も
実際に見聞きしたり、メディアからの情報を分析してみると、携帯電話があるから不自由なことが幾つかある。その中でも最たるものは、24時間常に携帯電話を通じて、GPSを付けられた被疑者のように監視されているということ。
バカンスに南の島で木に登ってココナッツを取っているときでも(もし可能なら)、星降る海岸で彼女にプロポーズをしようとしているときでも、上司から緊急の電話で重い仕事の話を突きつけられる。
たまには自由になりたくて携帯の電源を切ったりすると、さあ大変。何度も電話をかけていた奥さんが、「あなた、誰かとホテルの部屋に篭っていたのじゃないの!」なんて後から金切り声を挙げるかもしれない。
嫉妬深い旦那様が、「おまえ、昼間電話をしたら携帯の電源を切っていたろう、何時間も。一体、何をしていたのだ」なんて、家に帰ってカバンを置くなりねちねちうるさく言うかもしれない。
恋人同士はもっと大変。昔から恋の病にかかっているときは、何をしても何を見ても、今目の前にいない相手のことを思い出して胸がきゅんとなるもの。そして次に会うときのことを考えて、今度は胸がばら色に膨らむ。
ところが今は、携帯をプッシュするだけで、物理的に糸電話のように相手に即繋がってしまう。だから一方が電源を切っていたりすると、良からぬ妄想が入道雲のようにむくむくと膨れ上がり、仕事も含めて何もかもが手につかなくなる。
携帯が無いときは時間をかけてじっくりと積み上げてきた恋愛が、メール交換をするだけで即恋愛モードが出来上がる。また、成就までにかかった時間に比例して、恋に見切りをつけるのも早くなった。恋愛はロマンティックが命なのに。
今更携帯をなくせとは言わないけれど、せめて止めてほしいのね、食事をしながら携帯を見るのは。朝のプラットホームで携帯を見ながら歩くのは。デパ地下で大声で「今、焼肉弁当と寿司パックが半額になっている、どっちにする!」と携帯に叫ぶのは。

バカンスに南の島で木に登ってココナッツを取っているときでも(もし可能なら)、星降る海岸で彼女にプロポーズをしようとしているときでも、上司から緊急の電話で重い仕事の話を突きつけられる。
たまには自由になりたくて携帯の電源を切ったりすると、さあ大変。何度も電話をかけていた奥さんが、「あなた、誰かとホテルの部屋に篭っていたのじゃないの!」なんて後から金切り声を挙げるかもしれない。
嫉妬深い旦那様が、「おまえ、昼間電話をしたら携帯の電源を切っていたろう、何時間も。一体、何をしていたのだ」なんて、家に帰ってカバンを置くなりねちねちうるさく言うかもしれない。
恋人同士はもっと大変。昔から恋の病にかかっているときは、何をしても何を見ても、今目の前にいない相手のことを思い出して胸がきゅんとなるもの。そして次に会うときのことを考えて、今度は胸がばら色に膨らむ。
ところが今は、携帯をプッシュするだけで、物理的に糸電話のように相手に即繋がってしまう。だから一方が電源を切っていたりすると、良からぬ妄想が入道雲のようにむくむくと膨れ上がり、仕事も含めて何もかもが手につかなくなる。
携帯が無いときは時間をかけてじっくりと積み上げてきた恋愛が、メール交換をするだけで即恋愛モードが出来上がる。また、成就までにかかった時間に比例して、恋に見切りをつけるのも早くなった。恋愛はロマンティックが命なのに。
今更携帯をなくせとは言わないけれど、せめて止めてほしいのね、食事をしながら携帯を見るのは。朝のプラットホームで携帯を見ながら歩くのは。デパ地下で大声で「今、焼肉弁当と寿司パックが半額になっている、どっちにする!」と携帯に叫ぶのは。
