書き替えは駄目よ
ニューヨークでビジネス新聞社の記者をしていたとき、ある東証一部上場企業のアメリカ支社長のインタヴュー記事を書いた。インタヴューをしているときは、磊落に、思いのたけを話してもらえた。
社に戻り、テープ起しをしながら、これは面白い記事になると思った。出来上がったゲラを社長にファックスをした後電話をして、「これで載せていいですか」と儀礼的に聞いた。すると「待ってほしい」との返事。
結局、「こういうモノを載せてもらっては困る」と言われて、差し替えとして送られてきたものは全く別物で面白くも何ともない代物。インタヴューは単に時間の無駄だった。ああ無情。
他の企業トップの方々への取材では全くそういうことはなかったので、あの会社の名前を聞くたびにいまだに苦々しい気分になる。一人ボイコット継続中。
中国広東省の週刊誌「南方週末」新年号の記事が当局の指示で差し替えられた経緯は以下のようなものである。
当初の新年あいさつ分は「中国の夢、憲政の夢」との題名だったが、欧米式の民主憲政を肯定する表現などが問題になり、結局「いかなる時よりも夢に近づいている」に変わったという。
尚、反日デモで理性的な行動をとった愛国者を取り上げた記事の削除のほか、一人っ子政策の緩和や政府高官の資産の公開等のテーマを取り上げないようにとの要求をした。
編集者の怒り、正に怒髪天を抜く勢いであろう。「いかなる時よりも夢に近づいている」のは、政府高官と特権階級だけではないの。中国の良識にエールを送りたい。

社に戻り、テープ起しをしながら、これは面白い記事になると思った。出来上がったゲラを社長にファックスをした後電話をして、「これで載せていいですか」と儀礼的に聞いた。すると「待ってほしい」との返事。
結局、「こういうモノを載せてもらっては困る」と言われて、差し替えとして送られてきたものは全く別物で面白くも何ともない代物。インタヴューは単に時間の無駄だった。ああ無情。
他の企業トップの方々への取材では全くそういうことはなかったので、あの会社の名前を聞くたびにいまだに苦々しい気分になる。一人ボイコット継続中。
中国広東省の週刊誌「南方週末」新年号の記事が当局の指示で差し替えられた経緯は以下のようなものである。
当初の新年あいさつ分は「中国の夢、憲政の夢」との題名だったが、欧米式の民主憲政を肯定する表現などが問題になり、結局「いかなる時よりも夢に近づいている」に変わったという。
尚、反日デモで理性的な行動をとった愛国者を取り上げた記事の削除のほか、一人っ子政策の緩和や政府高官の資産の公開等のテーマを取り上げないようにとの要求をした。
編集者の怒り、正に怒髪天を抜く勢いであろう。「いかなる時よりも夢に近づいている」のは、政府高官と特権階級だけではないの。中国の良識にエールを送りたい。
