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六年間の誕生日パーティ

子供が小学生の頃、毎年三月になると誕生日パーティを開いた。アメリカでは、誕生日パーティを盛大に祝う。ニューヨークで生まれながら、母国の習慣になじむ間もなく日本に連れ帰られた子供に対する、ささやかな償いの意味もあった。

子供はずっとニューヨークで暮らしたかったかもしれない。もし私が子供の立場で、ニューヨークからロスに引越しをするとき決断を迫られたら、ニューヨークに残ることを選んだ。

次に、ロスから日本に帰国するときに決断を迫られたら、ニューヨークに帰ることを選んだだろう。子供にとってニューヨークは、いろんな人種の人に話しかけられ、マンハッタンの活気を肌で感じ、背負子に乗せられてMOMA(現代美術館)やメトロポリタン美術館の名画を見て歩いた忘れがたき場所だった。

また何よりも第二の母というべき中国人のベビーシッター、ミセス・ラオに深く愛され、彼女の家で赤ちゃん仲間のキャンディたちと過ごした楽しい場所だったはず。

ニューヨークからロスに引越しをする日、ラガーディアに行くタクシーの中から泣き始め、飛行機の中でも五時間泣き続けた。無力のまま引き離されるニューヨークに、別れを告げていたのであろう。

誕生日会にはクラスの男子全員を呼んだ。ほとんどの子供がやってきて、和気藹々とピザやケーキを食べて楽しい時間を過ごしていた。大阪市立の小学校だが、いじめの話はまったく聞かず、やってくるどの子もかわいく思えた。

親の都合で子供の運命は翻弄される。生まれ故郷から引き離され、父親とも別れ、心にぽっかり穴の開いた子供へのせめてもの償いの六年間の誕生日パーティ。全員笑顔の写真を見ながら、開いてやってよかったと思っている。

       うつぼ公園と小学生小
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海 夏碧

Author:海 夏碧
自分の足で歩き回った国は60ヶ国以上、ニューヨークとLAで会社勤めを経験。一人で子育てをしながら、外資系の会社の管理職を歴任。アイスバーンを運転してスキー場に行き、タンクを背負ってサンゴ礁を遊泳。目下、楽しめる起業を模索中。


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