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トルコからギリシャへ、深夜の全力疾走

イスタンブールからバスで、夕方ギリシャとの国境に着いてガックリした。その日の国境越えのバスは出てしまっていたのだ。えらいことになった、ホテルもない場所で朝まで過ごさなければならない。

夜半近くなって決心をした。そうだ、歩いて渡ってしまえ!
空に満天の星が輝いていたが、その下に広がるのは荒涼とした大地。夥しい数の兵士が道の両側に並んでいた。兵士達の間から控えめな口笛や、「野蛮なギリシャになんか行かないで!」と声が上がった。

国境の検問所でパスポートを見せた後歩き始めると、若くて位の高そうな兵士が近づいてきた。わっ、ハンサムなどと一瞬暢気なことを考えたが、身構えた。

「ここから先は誰もいないので、気をつけて。またトルコに来てください」
そう言うと彼は笑顔で敬礼をしてくれた。後方の兵士達からサヨナラの声も。

暗い大地を私は、リュックを背負って全力疾走した。右手に広がるのはブルガリア。その向こうはルーマニア。ご存知吸血鬼伝説の発祥の地だ。オオカミが出てくるのではないかという恐怖が頭をよぎったのである。

ようやく緩衝地帯を走り抜けてギリシャ側の検問所が見える場所まで来た。すると突然、正しく“夜空のトランペット”が聞こえてきた。ギリシャ側の兵士が吹いているのだろうか。心底ホッとして、ようやく走るのを止めた。

検問所の係官は、満面笑みを浮べ、両手を広げて言った。「あの野蛮なトルコから、ギリシャへ、よく来た、よく来た!」

ギリシャとトルコ双方で、お互いを野蛮だと呼び合っていたのが可笑しかった。
朝一番のバスでテサロニキに向いながら、一人そっと思い出し笑いをした。

それにしても、我が海外旅行歴で特筆すべき、深夜の国境越えだった。ちょっと野蛮だったかも。
       トルコ田舎small
             
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海 夏碧

Author:海 夏碧
自分の足で歩き回った国は60ヶ国以上、ニューヨークとLAで会社勤めを経験。一人で子育てをしながら、外資系の会社の管理職を歴任。アイスバーンを運転してスキー場に行き、タンクを背負ってサンゴ礁を遊泳。目下、楽しめる起業を模索中。


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