赤ちゃんのときの体験は人生に影響を与える?
ちょうど今この時間に、カナダのモントリオールで開かれているファンタジア国際映画祭で、わが息子の映画が上映されています。
昨日早朝、羽田からニューヨーク経由で、息子はモントリオールへ発ちました。
自分の映画が国際映画祭の正式出品作品として上映される前に、生まれ故郷のニューヨークを飛行機の窓から眺めることになるとは、何たる素敵な偶然でしょう。
マンハッタンの病院で生まれて半年後、私は背負子に入れた息子を背負ってニューヨーク近代美術館(MOMA)のピカソ、ブラック展に連れて行きました。
素晴らしい絵の前に立つと子供は激しく興奮して、背負子の中で立ち上がるような勢いで声を上げました。小さな腕を振り回しながら、足を踏ん張っていたのを今でもはっきりと覚えています。
周りにいた人たちは、そんな子供の様子に驚き、そして笑顔で話しかけてくれました。絵に描いたような素敵なカップルの、暖かい笑顔が忘れられません。視覚的体験はいつまでも色あせずに残るものなのですね。
そんな人たちの中に、上品な公爵夫人のようなおばあさまがいて、子供の手を握りながら私に言いました。
「この子はきっと、素晴らしいことを成し遂げますよ」
まるで映画の一シーンのような、このときの情景もしっかりと網膜に焼き付いています。
MOMAだけではなく、メトロポリタン美術館、ボストン美術館と背負子に入れて連れ歩き、素晴らしい絵画の数々をたっぷり見せました。その都度子供は喜びましたが、ピカソ、ブラック展のときほど激しく興奮をするということはありませんでした。あれが原点になったのでしょうか。
日本に戻ってからは、勉強はともかく絵が得意で、あちこちの美術展で良い結果を残しました。
そして紆余曲折はありましたが、結果的に芸大の映像学科に進み、良い映画を作るために人生を捧げようとしています。
ニューヨークという街で生まれ、物心がつくまでに数々の名作を見せられたことが子供の今に繫がっているいるのかな、と思うこの頃です。
あなたはどう思われますか。

昨日早朝、羽田からニューヨーク経由で、息子はモントリオールへ発ちました。
自分の映画が国際映画祭の正式出品作品として上映される前に、生まれ故郷のニューヨークを飛行機の窓から眺めることになるとは、何たる素敵な偶然でしょう。
マンハッタンの病院で生まれて半年後、私は背負子に入れた息子を背負ってニューヨーク近代美術館(MOMA)のピカソ、ブラック展に連れて行きました。
素晴らしい絵の前に立つと子供は激しく興奮して、背負子の中で立ち上がるような勢いで声を上げました。小さな腕を振り回しながら、足を踏ん張っていたのを今でもはっきりと覚えています。
周りにいた人たちは、そんな子供の様子に驚き、そして笑顔で話しかけてくれました。絵に描いたような素敵なカップルの、暖かい笑顔が忘れられません。視覚的体験はいつまでも色あせずに残るものなのですね。
そんな人たちの中に、上品な公爵夫人のようなおばあさまがいて、子供の手を握りながら私に言いました。
「この子はきっと、素晴らしいことを成し遂げますよ」
まるで映画の一シーンのような、このときの情景もしっかりと網膜に焼き付いています。
MOMAだけではなく、メトロポリタン美術館、ボストン美術館と背負子に入れて連れ歩き、素晴らしい絵画の数々をたっぷり見せました。その都度子供は喜びましたが、ピカソ、ブラック展のときほど激しく興奮をするということはありませんでした。あれが原点になったのでしょうか。
日本に戻ってからは、勉強はともかく絵が得意で、あちこちの美術展で良い結果を残しました。
そして紆余曲折はありましたが、結果的に芸大の映像学科に進み、良い映画を作るために人生を捧げようとしています。
ニューヨークという街で生まれ、物心がつくまでに数々の名作を見せられたことが子供の今に繫がっているいるのかな、と思うこの頃です。
あなたはどう思われますか。
