午後、区役所に行った。効率よく用事を済ませた後、自動ドアを通って外に出た。右手の花壇では、植えて間もない小さな花の苗にポツポツとピンクや赤の花がつき始めていた。
目の前を大きな黒いものが過ぎった。鳥かなと思って目をやると、大きなクロアゲハ蝶だった。花壇の小さな花の苗にとまって、小さな赤い花の蜜を吸っている。暫くするとピンクの花に移った。
立派なクロアゲハが開いたばかりの花から花へと飛び移る様を見ていると、嫌なニュースの数々を忘れた。バタフライ エフェクト1である。
やがて飛び立ったクロアゲハの姿が突然視界から消えた。ひょっとしたらと思って自動ドアから建物の中に入った。周りを見渡すと、必死に外に出ようとしてもがいているクロアゲハの姿が目に入った。
自動ドアの真ん中に立ってクロアゲハがうまく外に出てくれるのを待った。しかし一向にこちらには来ず、ガラス窓に体を何度もぶつけるばかり。通りがかりの初老の男性に事情を説明すると、彼は急ぎ足でどこかに消えた。
暫くすると、区役所の女性職員を連れて男性が戻ってきた。その職員は状況を把握すると、すぐに奥に消えた。すぐに二人の男性職員が出てきた。一人が建物の外からガラス扉越しにクロアゲハのいる位置を告げ、大きなパンヤ状の包みを持った職員がクロアゲハをそっと中に追い込んだ。
パンヤを捧げ持った職員は転びそうになりながら外に出てきた。そして青い空に向かって大きく手を伸ばした。とたんに、中からクロアゲハが飛び出してきた。そして元気よく大空に向かって飛び立った。
職員と見ている人たちの顔に安堵の色が広がり、互いに顔を見合わせて肯き合った。ほっこりとした空気があたりを包んだ。バタフライ エフェクト2である。

目の前を大きな黒いものが過ぎった。鳥かなと思って目をやると、大きなクロアゲハ蝶だった。花壇の小さな花の苗にとまって、小さな赤い花の蜜を吸っている。暫くするとピンクの花に移った。
立派なクロアゲハが開いたばかりの花から花へと飛び移る様を見ていると、嫌なニュースの数々を忘れた。バタフライ エフェクト1である。
やがて飛び立ったクロアゲハの姿が突然視界から消えた。ひょっとしたらと思って自動ドアから建物の中に入った。周りを見渡すと、必死に外に出ようとしてもがいているクロアゲハの姿が目に入った。
自動ドアの真ん中に立ってクロアゲハがうまく外に出てくれるのを待った。しかし一向にこちらには来ず、ガラス窓に体を何度もぶつけるばかり。通りがかりの初老の男性に事情を説明すると、彼は急ぎ足でどこかに消えた。
暫くすると、区役所の女性職員を連れて男性が戻ってきた。その職員は状況を把握すると、すぐに奥に消えた。すぐに二人の男性職員が出てきた。一人が建物の外からガラス扉越しにクロアゲハのいる位置を告げ、大きなパンヤ状の包みを持った職員がクロアゲハをそっと中に追い込んだ。
パンヤを捧げ持った職員は転びそうになりながら外に出てきた。そして青い空に向かって大きく手を伸ばした。とたんに、中からクロアゲハが飛び出してきた。そして元気よく大空に向かって飛び立った。
職員と見ている人たちの顔に安堵の色が広がり、互いに顔を見合わせて肯き合った。ほっこりとした空気があたりを包んだ。バタフライ エフェクト2である。

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