パロス島から、妙な船でサモス島に着いたらあたりは寂しい場所だった。どこにホテルがあるかも分からない。
船着場から人気の無い海沿いの遊歩道を歩いていると、前から来たカップルが、まっすぐ歩いていくとホテルがあると教えてくれた。
急いでいる裸の大将のように、リュックを背負ったまま小走りでホテルを目指す。猫一匹いない。
ホテルに着くと荷物を放り投げるように置いて、海辺のレストランに雪崩れ込んだ。究極の空腹ゆえに。
パロスはスゥオームのように観光客で一杯だったが、サモスにはレストランすら人影がまばら。
海の幸の前菜と冷えたワイン、それにムサカをオーダー。海のそばにあるレストランなのに私はわがままを発揮。海辺までテーブルを運ぶように頼んだのだ。それもテーブルの脚が波に洗われるような場所まで……
エーゲ海の潮の香りと寄せる波の心地よい響きに包まれて食したギリシャ料理とワインはすこぶる美味。
あのときだけは、モテ過ぎる憧れの君を一人占めした気分だった。

船着場から人気の無い海沿いの遊歩道を歩いていると、前から来たカップルが、まっすぐ歩いていくとホテルがあると教えてくれた。
急いでいる裸の大将のように、リュックを背負ったまま小走りでホテルを目指す。猫一匹いない。
ホテルに着くと荷物を放り投げるように置いて、海辺のレストランに雪崩れ込んだ。究極の空腹ゆえに。
パロスはスゥオームのように観光客で一杯だったが、サモスにはレストランすら人影がまばら。
海の幸の前菜と冷えたワイン、それにムサカをオーダー。海のそばにあるレストランなのに私はわがままを発揮。海辺までテーブルを運ぶように頼んだのだ。それもテーブルの脚が波に洗われるような場所まで……
エーゲ海の潮の香りと寄せる波の心地よい響きに包まれて食したギリシャ料理とワインはすこぶる美味。
あのときだけは、モテ過ぎる憧れの君を一人占めした気分だった。

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