ニューヨークに住み始めてしばらく経ったころ、スーパーで起きたちょっとした出来事。
カゴいっぱいに食料を入れ、レジに並んでいた私。
自分の番がきて、レジを打っている黒人女性の手元を何となく見つめていた。すると……
大袋のポテチの値段を打ち込んだ後、彼女はかなり乱暴にそれを放り投げたではないか。
放り投げられたポテチがカウンターの上に落ちたとき、確かにグシャリと音がした。
「ちょっと、何すんの。放り投げたから潰れたじゃない。他のと変えてちょうだい!」
ものすごい顔をして睨みつけるレジ係の女性。ポテチを放り投げるのはいつものことで、それが何だってのよ、と顔が物語っていた。
「他のと変えてちょうだい!」と一歩も譲らない私。
とうとう根負けして彼女は同じポテチの大袋を持ってきて取り替えた。
お金を払うときに、釘を刺すのを忘れなかった私。
「二度とポテチを放り投げないで!」
すると、怒り心頭に達してモンクを言い返すかと思った彼女が、クスッと笑ったのである。
そして言った。"Have a nice day!"
ニューヨークには本音で言う相手を尊敬する風土がある。

カゴいっぱいに食料を入れ、レジに並んでいた私。
自分の番がきて、レジを打っている黒人女性の手元を何となく見つめていた。すると……
大袋のポテチの値段を打ち込んだ後、彼女はかなり乱暴にそれを放り投げたではないか。
放り投げられたポテチがカウンターの上に落ちたとき、確かにグシャリと音がした。
「ちょっと、何すんの。放り投げたから潰れたじゃない。他のと変えてちょうだい!」
ものすごい顔をして睨みつけるレジ係の女性。ポテチを放り投げるのはいつものことで、それが何だってのよ、と顔が物語っていた。
「他のと変えてちょうだい!」と一歩も譲らない私。
とうとう根負けして彼女は同じポテチの大袋を持ってきて取り替えた。
お金を払うときに、釘を刺すのを忘れなかった私。
「二度とポテチを放り投げないで!」
すると、怒り心頭に達してモンクを言い返すかと思った彼女が、クスッと笑ったのである。
そして言った。"Have a nice day!"
ニューヨークには本音で言う相手を尊敬する風土がある。


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